毎年十万人弱が受験するFP試験(FP技能検定、CFP®・AFP資格)。
就職・転職に役立つ資格としても有名なため、受験を考えている人も多いと思います。
そこで、この記事では
FP資格を取得する仕事面・生活面でのそれぞれのメリット
を紹介していきたいと思います。
FP資格取得で身につく知識
FP試験では、人が生きていくうえで必要な知識を広範囲で勉強していきます。
「日本FP協会 (jafp.or.jp)」のHPでは、FPが対応する相談テーマの一例として以下の10テーマが挙げられています。
- 家計管理
- 老後の生活設計
- 教育資金
- 年金、社会保険
- 住宅資金
- 資産運用
- 税制(医療費控除、配偶者控除、所得税の仕組みなど)
- 保険
- 介護、医療費
- 相続、贈与
これだけの知識を身につけることができれば、仕事の幅が広がるのはもちろん、自分の日常生活にも役立てることができます。
FP資格を取得する9つのメリット
FP資格の取得には様々なメリットがありますが、この記事では
- 仕事面でのメリット
- 生活面でのメリット
の2つのポイントに分けて紹介していきます。
仕事面でのメリット
仕事面でのメリットとしては以下の5つが挙げられます。
- 特定の業界の就職や転職で有利になる
- 会社によって資格手当がもらえる
- 異業種の場合、希少性が高まる
- 独立開業ができる
- 副業に活かせる
この後、それぞれについてもう少し詳しく説明します。
特定の業界の就職や転職で有利になる
銀行・証券会社・保険会社などの金融業界ではFP資格が評価の対象となることが多く、就職・転職の際のアピール材料となります。
これらの業界では入社後に資格の取得が奨励されているケースも多く、金融業界への就職・転職を目指す場合は必須の資格ともいえます。
ただ、FP3級は内容が簡単で合格率も高いことから3級だけ持っていてもあまり評価されず、就職や転職でアピールできるのはFP2級からになります。
会社によって資格手当がもらえる
資格手当となると2級以上が必要な場合が多いですが、会社によって資格手当がもらえる場合があります。
月5,000円~高くても20,000円程度ですが、毎月のお給料にこれだけ上乗せされると思うと資格取得へのやる気も上がりますね。
異業種の場合、希少性が高まる
金融業界の他にもFP資格を役立てる業界があります。
例えば
- 不動産業界で宅建とFPのダブルライセンス
- 税理士業界で税理士とFPのダブルライセンス
など他の資格と掛け合わせることで業務の幅が広がり希少性が高まります。
宅建とFPを持っている場合、不動産の取得や相続、ローンについての知識を活かしたアドバイスができるため顧客により幅広い人生設計の提案が可能になります。
税理士の場合はFPを取得することで節税対策や相続対策で保険の知識が活かせます。
また、税理士として個人を相手に業務を行っている場合は税金面と将来のライフプランという多方面からのアドバイスが可能となります。
独立開業ができる
ファイナンシャルプランナーは公認会計士や税理士などのように独占業務があるわけではありません。
しかし、FP資格を持っていれば独立開業して大きく稼ぐことも可能です。
実際独立開業する場合はFP1級、またはCFP®やAFP資格をとるのがベターですが、FP2級があれば独立開業自体はできます。
FP3級も国家資格ではあるのですが、難易度が低く合格率も高いため持っていてもあまり評価されることはなく名刺に書くのも2級からが基本です。
この独立開業できるというのは、FP資格とよく比較される日商簿記検定にはないメリットです。
日商簿記検定とFP技能士の場合そこまで難易度に差はないのですが、日商簿記のみでの独立はかなり厳しい(というか無理)です。
日商簿記には上位資格として税理士や公認会計士があり、記帳業務も税理士や公認会計士が業務の一つとしているため、税務・会計業界で独立するためにはこれら国家資格が必要になってきます。
副業に活かせる
こちらも基本的にはFP2級からになりますが、独立開業ができるFPは副業にも活かすことができます。
- ライター
- 記事監修
- ライフプラン相談
- セミナー講師
などは本業を持ちながら週末だけという働き方も可能です。
生活面でのメリット
生活面でのメリットとしては以下の4つが挙げられます。
- 家計管理のノウハウが身につく
- 資産運用の知識が身につく
- 税金の知識が身につく
- 将来のお金の不安が解消する
この後、それぞれについてもう少し詳しく説明します。
家計管理のノウハウが身につく
FP資格は人が生きていくうえで必要な知識を幅広く学ぶため、仕事で全く使わない場合も、自分の家計管理にその知識を使うことができます。
毎月の細かい収支や純資産の把握という意味では日商簿記の知識があるとよりいいですが、日商簿記は日々のお金の流れを把握し、ある一定時点の資産・負債を把握するのに対し、FPではより幅広い知識を学ぶため、日常で一番使えるという意味ではFP資格が最適です。
資産運用の知識が身につく
FP資格では金融商品の仕組みや内容、金融商品に係る税金セーフティネットや関連法規についても学ぶため、資産運用の一通りの知識を身につけることができます。
実際に株式投資をする場合は企業の財務諸表を読む力が必須なため日商簿記も一緒に取得するのがおすすめですが、投資信託等であればFP資格で学ぶ知識があれば資産運用に役立てることができます。
また、FPの範囲には不動産関係も含まれていて、不動産の取引や関連する法令、不動産関連の税金など一通り学べるため不動産投資をしたい場合にも役立ちます。
税金の知識が身につく
FP資格では所得税の仕組みや所得控除・税額控除について学ぶため、確定申告の際に役立てることができます。
その他、不動産取引に係る税金や相続・贈与に関連する税金の知識も学べるため、実際の生活で
- 家を購入(売却)する
- 住宅ローンを組む
- 相続があった
- 子や孫への資金贈与をする
といったときに慌てず対処できます。
将来のお金の不安が解消する
FPの知識は私たちの生活に直結しているため、
- 投資したい → 金融資産運用や不動産の知識
- 確定申告が必要 → 所得税の知識
- 社会人になった/結婚した/子供ができたので保険に入りたい → 保険の知識
- マイホームを購入したい → 不動産の知識
- 大きな病気をした → 社会保障制度の知識
- 親族が亡くなった → 相続の知識
- 子や孫に資金贈与したい → 贈与の知識
- 老後の準備をしたい → 介護・医療費の知識や公的年金制度の知識
というように、あらゆる日常の困った!に適切に対処できるようになります。
また、これらの知識をフル活用して自分のライフプランニングを行うことで、
- 現在の貯蓄残高の整理
- 将来の収支予想と貯蓄残高の予想
- 何年後までに何が必要か(保険加入が必要なのか、支出を減らす必要があるのか)
これらのことが可視化できるため、将来のお金の不安解消へつながります。
まとめ:FP資格を取得する9つのメリット
この記事では、FP資格を取得する9つのメリットをそれぞれ紹介してきました。
仕事面でのメリット
- 特定の業界の就職や転職で有利になる
- 会社によって資格手当がもらえる
- 異業種の場合、希少性が高まる
- 独立開業ができる
- 副業に活かせる
生活面でのメリット
- 家計管理のノウハウが身につく
- 資産運用の知識が身につく
- 税金の知識が身につく
- 将来のお金の不安が解消する
このように、FP資格を取得することは様々な面でメリットがあります。
特に3級は内容が簡単で、合格率が金財で50~70%、日本FP協会で70~90%と高く全くの初心者でも取り掛かりやすい内容になっています。
FPに興味がある方はぜひFP資格の取得を目指してみてください。